フレグランス の作り方 Part 2
こんにちは。
オリジナルフレグランス 作り、NAP FRAGRANCE DESIGNの調香ワークショップを実際に体験された方はもうお分かりだと思うのですが、思い通りの香りを作るのはなかなかに難しい作業ですよね😅
NAP FRAGRANCE DESIGNにはこれだけの香料(今はもう少し増えてます。)がありますが、全部嗅いでも
この香りが好き!!
と思える香りにはなかなか出会えないかもしれません😱
調香はお料理みたいなもので、いろいろな調味料を混ぜていくことでイメージする味(香り】を作っていく作業です。一つ一つの香料はお料理でいうところの塩だったりお醤油だったりするのです。
素晴らしいお料理って、口に入れた時のはじめのひと口から時間差で訪れる深み、そこに風味やスパイスが絶妙に絡み合って最高に美味しいですよね。それを香りだけで表現したいのが
【調香】
なんです。
そこで。今日はわかりやすい?例を使ってフレグランス の作り方についてお話しようかなと思います。
先日、新しく香りのサンプルを作ってみました。
レシピはこんな感じです。
今回は柚子の香りをメインにしたこれからの季節に使える香りです。
柚子が主役なので柚子をたっぷりと入れていますが、フレグランス ですから柚子だけ、というわけにはいきません。
トップノートには、柚子をメインに
- レモン
- グレープフルーツ
- ベルガモット
と種類の異なる柑橘を柚子の補助として使用して、柚子の香りにボリュームを持たせます。
ミドルノートはトップノートの特徴を活かすように、
を。これらの香料の特徴は、瑞々しくフレッシュ、フローラルと同時にほのかにグリーンを感じるところ。トップのフレッシュな柑橘から自然に繋がるグリーンフローラルの流れを作ります。
ラストノートはシダーウッドをメインに、ムスクとブラックペッパーをプラスして。
シダーウッドは透明感のある木の香り(表現が難しい。。)、そこにムスク。ムスクを使う理由は、今回の場合は香り全体のまとまり感を出すため、です。
ペッパーは香りにキレを出すため。
ある程度香りができてきたところで合成香料の登場です。今回は
- CALONE
- ISO AMYLE SALICYLATE
- ALDEHIDE
をちょっとずつ様子を見ながら足していきます。
caloneはオゾンのような、お水をイメージさせる合成香料。リゾート感も出せたりします。
iso amyleは局所麻酔の香りで、スパイシーさやシャープさを出すために、アルデハイドもスピード感を出すために入れてみました(単品で嗅ぐと超臭いので注意です。笑)
どれも単品では香りとして成立しない、あまりいい香りとは言えないものばかりなんですが、少しだけ入れることで急に香水らしくなるんですよ(もちろん合成香料なしでも調香可能です。)
不思議。あとは香りが続くようになる効果もあります。
ざっと香料の説明をしてみましたが、この中で僕が好きな香りといえば、正直なところトップノートの柑橘類だけです。笑
香りの女王と言われるジャスミンはむしろ苦手な部類です。笑
ですが、ブレンド次第では自分好みのとってもいい香りにすることが可能なのですし、お花の香りばっかりのブレンドでも、お花感を感じさせないブレンドも可能なのですよ。
というか。
元々僕はフローラル(お花)の香り全般が好きじゃないと思っていたので、自分の好きなフレグランス のレシピを見た時にほぼほぼフローラルのブレンドだったことを知って驚愕したものです。笑
そして調香の勉強を始めて、お花の香りなくしてフレグランス 作りはあり得ないことを知ったのでした。
僕もお花の香りなしで色々試してみましたが、やっぱりお花の香りがないとフレグランス として成立しないんですよね、残念ながら。。。
今回のレシピは【柚子】という柑橘がメインですが、それでもお花の存在は不可欠なのです。
こんなにお花が入っていますが、それでもしっかりと香りは【柚子】なんですよ。
出来上がり。しっかりと柚子感はありつつ、シャープでスパイシー、かつ外国の香水っぽい大人な香りに仕上がりました!
本来僕はずっしり重くて甘い、ちょっとクセのある重厚な香りが好きなので、今回のようなシャープでフレッシュな調香をすることはまずないのですが、今年の夏はこんな香りを纏うのもいいかなぁと思ったりしています。
ではでは。